意外と知らない!?悪い姿勢のメリット・デメリット!

2019年10月1日

30代を超えてから急に肩こりがひどくなった、40代を超えたらちょっとした運動でケガをするようになった、50代になったら何もしていないのに膝を痛めてしまった、などなど歳を重なるごとに身体は柔軟性を失い、常日頃から身体のケアを怠らないよう注意が必要になってきます。

今回ご紹介する「姿勢」もその一つです。昨今ではスマホやPCの普及によって若い方でもひどい肩こりに悩まされたり、それに付随する様々な疾患にかかったりしていますが、やはり元々の身体が硬くなってくる年代の方はさらに注意が必要になってきます。

またそういったネガティブな面だけでなく姿勢を矯正したり、正しい姿勢を身に着けることはやる気が増幅したり、集中力が出てきたりとポジティブな面もあります。それでは記事で詳しくみてまいりましょう。

 

姿勢に関わるメリット・デメリット

それでは姿勢が悪くなると、身体にどのような事が起こるのかをまずは確認しましょう。昔からある悪姿勢と言えば猫背反り腰などが有名ですが、冒頭でも触れたように昨今ではスマホやPCを使いすぎることで肩が丸まる(巻き肩)や首の骨がS字でなく一直線になってしまうスマホ首などに悩む患者さんが多くなりました。

そういった悪姿勢が原因で起こる疾患は山のようにありますがまず一般的なことでいえば「肩こり」が挙げられると思います。肩こりは身体的あるいは精神的な要因からも来る原因が非常に多岐に渡る疾患ではありますが、その原因の一つに背中の凝りと頭の位置が考えれます。

私たちの首から背中の中腹ぐらいまでは非常に複雑な構造になっています。その理由は肩を自由に動かし、上にあるものをとったり、モノを持ち上げたりすることが出来るように柔軟でありながら強固な構造が必要だからです。

構造について詳しくは割愛させていただきますが、この章の冒頭でご紹介したような悪姿勢を続けると背中の筋肉が凝り固まってきます。しかし筋肉を使いすぎるというと一般的なイメージでは重たい物を運んだり、スポーツをしたり、という風に思われるかもしれませんが、私たちはじっとしていても筋肉を使っているのです。

さらに言えば同じ姿勢で同じ作業を繰り返すと筋肉は疲労していき硬くなってしまうのです。筋肉は使い続けると硬くなるという特徴を持っていて、この固まった筋肉が肩回りの血行を悪くし、結果、肩こりや四十肩、あるいはぎっくり背中(ぎっくり腰が背中に起きた状態)などが起こるようになります。

次に悪姿勢になると頭の位置が身体に対してまっすぐな所にないことも、この凝りを促進します。普段は気にしないと思いますが、実は頭部は体重の10分の1もの重さがあるといわれており、例えば50キロの人の頭部は5キロにもなるのです。

この以外にも重たい頭部は首の骨~背中の骨、筋肉、間接、腱などによって重さを分散して支えることで健康な身体を維持しているのですが、この頭部が前後にズレてしまうと重力が分散されず負荷が一か所にかたまってしまい、凝りを助長させてしまうのです。

 

姿勢に関わるメリット・デメリット その 2

身体に痛みが無かったとしても正しい姿勢を身に着けた方がよい理由はたくさんあります。例えば人の印象、やはり猫背を始めとする悪姿勢でいつもいると周りの方に暗い・自信がなさそう、地味、などといった印象を与えてしまいます。

どんなに性格が良かったり、仕事が出来る方でも第一印象が悪いと人付き合いがマイナススタートになってしまうので気をつけましょう。

それでは次に冒頭でも触れている集中力についてです。私たちの脳が正常に働いたり、身体を動かすのに酸素が必要な事はご存じだと思います、また酸素が供給されないと脳細胞は壊死し、死んでしまいます。

そこまで大げさとは言いませんが、特に猫背や巻き肩など前傾姿勢になってしまう悪姿勢は肺が圧迫され、常に十分に空気を吸い込むことが出来ず、脳に酸素が行き渡らなくなり集中力が欠如してしまうのです。

そして最後に悪姿勢はずばり、太りやすくなります。この理由はなぜ猫背という言葉がここまで市民権を得ているのかということにも関わってきますが、猫背というのは人間にとって楽だと感じる姿勢なのです。

例えば腰回りは身体全体の筋肉量の40%が集約しているといわれています、そして前述の通り私たちは何もしていなくても筋肉を使っているわけで、猫背はこの背中やお腹などの筋肉をあまり使わない姿勢なので楽だと感じるのです。

しかし、その結果はこれまで触れてきたように様々な悪影響が出たり、それだけ多くの筋肉が使われず、さぼっているので脂肪の燃焼も少なくなり、太ったり、ぽっこりお腹になってしまうのです。

まとめ

今回は、悪姿勢のメリット・デメリットについて記事を書いてまいりました。それでは最後に正しい姿勢についてご説明して記事を終わりたいと思います。

自分の姿勢が良いか悪いかを判断するのは簡単です。まずは壁に背中をくっつけて立ってみてください。この時、頭、肩、お尻、かかとキチンと壁についているのが良い姿勢です。

もしもいずれかの個所が壁につかなかったり、無理やりつけると違和感を感じるようであれば普段からその箇所が前後左右にズレていないか注意すると良いでしょう。

しかしそういった単純な理由だけでなく、骨盤のズレ背骨のズレなどでも悪姿勢になってしまう場合はありますので、気になる方は専門家に相談してみましょう。