ハイヒールだけが原因じゃない?巻き爪!
男性に比べて女性の方が美意識は高く、足しげくネイルサロンに通うなどして常にツメに気を付けているという方、多いのではないでしょうか。しかし、普段はおしゃれをプラスしてくれるツメもある日を境に歩けないほどの痛みを感じ、悩みの種に代わってしまうことがあります。
今回ご紹介する巻き爪はそんなツメに関する疾患では一番、知名度が高いものではないでしょうか。記事内でも触れていきますが、巻き爪や外反母趾など足の変形や筋肉の低下によって起こる疾患は圧倒的に男性よりも女性にかかりやすいものです。
特に運動が嫌いだったり、普段からあまり歩かないでいると足が衰えていき、年齢を重ねるごとに足指、足の裏、付け根、あるいは膝などにも疾患を抱えやすくなってしまいますので、十分に注意しましょう。それでは記事を始めてまいります。
巻き爪とはどんなツメ?
すでに多くの方がご存知だと思いますが、足の爪が「のの字」を書くように曲がって、重症化すると皮膚に食い込んで血が出たり、傷口から雑菌が侵入して炎症・化膿を引き起こして、その痛みから歩けなくなってしまう疾患です。
他にも巻き爪と似ている疾患で、陥入爪(かんにゅうそう)といってツメが丸く変形するのではなく、見た目は普通のツメとあまり変わりはないけれど、やはり皮膚にツメが食い込んで痛みを引き起こすツメの形もあります。
原因は様々にありますが、例えば陥入爪になりやすくなるのが深爪です。あまりツメというものについて深く考えたことがある方はいらっしゃらないと思いますが、ツメは元々、内側にまるまる圧力を皮膚にかけています。
つまり深爪してしまうと指の先端が盛り上がることによって、皮膚に沈んでいく圧力が高まり、陥入爪になってしまいます。文字では伝えずらいですが、例えば幼少期や小学生の時などにクラスや学年に一人はツメを噛んでしまう癖を持っている子はツメの先端がなく、皮膚が盛り上がっているのが見て取れ、その状態がさらに進んだものとイメージしてください。
巻き爪の原因となる悪習慣
次に巻き爪の原因として挙げられるのが、足の変形、足の締め付け、浮指(うきゆび)などがあります。例えば足の変形といえば有名な所では外反母趾(がいはんぼし)や扁平足(へんぺいそく)です、外反母趾とは足の親指が中指の方へくの字に曲がってしまう疾患で、偏平足は土踏まずが無くなってしまう事で、足裏に均一に負荷がかかってしまう疾患です。
なお足の変形、足の締め付け、浮指はそれぞれに相関関係があり、何が原因でそれらの事象が起きているのかは本人の生活習慣や履物によって判別しなければわかりません。つまり、例えば硬い革靴やハイヒールをよく履いている方がいらっしゃったとしましょう。
その時、足は常に締め付けられている状態ですので、特に女性の場合はこれによって外反母趾や偏平足になりやすくなります。特に女性と書いている理由は男性に比べて女性は骨格構造が弱く、足を初めとして膝や背骨などの変形を起こしやすいからです。
次に外反母趾・偏平足になると健康な足ではキチンと足指の付け根とかかとに集中していた負荷が足全体、あるいは両側の足指にかかることでタコや魚の目が出来たり、足の親指ではなくて指の付け根を中心にして歩いているので浮指といって足の親指が地面についていない状態で歩いてしまいます。
結果、浮指になると親指が使用されず、筋肉が衰えていき、ツメが曲がろうとする圧力に負けてしまうことで巻き爪を助長したり、締め付けられた結果、ツメが変形してやはり巻き爪になってしまうのです。
まとめと改善策
今回は女性に多い、ツメのお悩み、巻き爪について記事を書いてまいりました。文中でも触れている通り、足の疾患はその方の歩き方や履いている靴、あるいは元々、骨格構造が脆いことなどによって起こります。
また前述の通り、足はそれぞれに相関関係を持っており、一つが崩れると他の疾患を併発してしまうことがよくあります。これを改善するには例えばかかとから地面について、最後に足の親指で地面を蹴るといった正しい歩き方を身に着けたり、普段から硬いヒールを履いている方は通勤中にはスニーカーを履いて出社前に履き替えたり、デスクに座ったらなるべくヒールを脱いだりといった対処法も有効です。
しかし巻き爪の原因が足の裏だけにない可能性もあるので注意が必要です。当記事でも何度も登場している外反母趾や偏平足、タコ、魚の目などは再発率が高い疾患で、一時的に市販薬などで改善しても生活習慣を改めなければ何度も出てきてしまいます。
これは先ほども申し上げた歩き方なども関係しますが、その他にも骨盤のズレ、O脚やX脚といった膝の変形、あるいは股関節が硬い方も歩き方が不自然になって余計な負荷を足裏にかけていることが原因かもしれません。
もしもそういった足裏の疾患や巻き爪など、いくらご自身で努力しても改善しない場合はお気軽に当院までご相談ください。
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