女性は特に要注意?下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)!

立ち姿勢も美しく、髪もつやつやで、お肌もシミ、シワがなくハリがある、どなたも出来る事ならばずっと若々しくいたいと願ってやまないものだと思います。

しかし年齢を重ねるごとにO脚やX脚、あるいは膝の変形などが現れたり、ヒジや膝の関節に痛みが走ったり、やはり変形してしまったりと、加齢や生きていく内に起こる不調というのはどなたにも表れるものです。

今回は特に女性に多く、足が疲れやすくなったり、ふくらはぎに変色やコブなどが見られるようになる下肢静脈瘤について記事を書いていこうと思います。この疾患は命を脅かすようなものではありませんが、見た目にも悪く、一度、発症すると改善が難しいものなので、普段からの予防がカギを握っています、当記事の内容に思い当たる点があれば是非、改善してみてください。それでは始めてまいります。

下肢静脈瘤とは?

この疾患を説明するには最初に全身の血流についてご説明した方が早いと思いますので、そちらから始めてまいります。

全身に血流を流す組織といえば心臓、だということは皆さまご存知だと思いますが、ふくらはぎだ第二の心臓といわれていることは知らない方もいらっしゃると思います。心臓は常に伸縮を繰り返して血液を全身に運んでいますが、実は身体にかかる重力も考えると一度、つま先までいった血液を再び心臓に戻すには心臓のチカラだけでは賄いきれません。

その為、ふくらはぎの筋肉が伸縮して血流を心臓に戻す手伝いをしていて、これを筋ポンプ作用と呼びます。しかし、やはり重力があるので、単純に送るだけでは下に下がってきてしまいます。ですから、その逆流を防ぐために「静脈弁(じょうみゃくべん)」という組織がふくらはぎには存在しています。

ところが運動不足、普段から立ちっぱなしの職業をしている、肥満体系である、といった要因でこの弁や筋ポンプ作用の働きが衰えたり、機能しなくなると血液が逆流を始め、ふくらはぎに溜まっていき、先のような変色やコブなどが発生するようになり、この症状を下肢静脈瘤と呼びます。

下肢静脈瘤を予防するには?

前述しましたが、下肢静脈瘤の症状がみられるふくらはぎはすでに血流が滞ってしまっているので、変色やコブなどの改善は難しく、予防することが大切です。しかし、その予防方法はそれほど難しいものではありませんし、健康にいいとされるものばかりですから、下肢静脈瘤の予防だけでなく、実践していただきたいと思います。

それでは予防法についてまとめているサイトを少し引用してみたいと思います。

下肢静脈瘤予防のための具体的なアドバイス

毎日30分程度、適度な速度で連続歩行する

深呼吸を毎日朝晩5回ずつ行う

就寝時には足をやや高くして寝る

毎日1.5リットル以上の水分を摂る

長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしを避ける

フルマラソンなど過度の運動には注意する

適度な圧のかかるストッキング(弾性ストッキング)などを利用する

足先から心臓に向かっての脚マッサージを励行する

引用:北青山Dクリニック

引用にもありますが、まずは適度な運動をこなすことが大切です。それはプライベートな時間に行われるジョギングでも構いませんが、出来れば仕事で立ちっぱなしの方などは暇な時間を見つけて足をストレッチしたり、スクワットをしたり、適宜、座り休憩を設けるなど、ちょっとした運動をしてあげることで、筋肉の疲れは取れていくものです。

最も良くないのは立ちっぱなしや座りっぱなしの状態でいることです。なぜなら、例えば重たいものをずっと持っていると腕が疲れてしまうように、私たちの身体は同じ作業や姿勢を続けると疲労がたまっていくように出来ているからです。

ですから少なくとも一時間に一度ほど、筋肉を動かして、血流が悪くならないように水分を摂取してあげることで、下肢静脈瘤は予防することができるのです。

まとめ

今回は直接、命の危険にさらされるようなことはありませんが、見た目がよくなかったり、足が疲れるようになったりと女性の天敵になりえる、下肢静脈瘤について記事を書いてまいりました。

文中にもありますが、この疾患は日ごろの運動や水分補給などが予防の要となりますから、キチンと意識して、身体をケアしてあげましょう。またすでにご紹介した予防方法の他にも、下肢静脈瘤の原因はたまっていく血流にあるわけですから、家に帰った時、地面に寝そべりながら足を壁につけて血流を戻したり、寝る時にはクッションなどを利用して、足を心臓より高い位置にして眠ると予防になります。

しかしもしも自分で改善に向けた努力をしても効果が見られなかったり、痛みがずっと続くような場合はやり方が間違っていたり、他の疾患を併発しているのかもしれません。気になった方はお気軽に当院までご相談ください。