膝の内側が痛い!鵞足炎の症状や原因は?

夏でも冬でもスポーツをして常に身体を動かしていたいという方、多いと思います。スポーツをすることで汗をかくことは精神的にも開放感や充実感がありますし、新陳代謝がよくなる、関節などの疾患の予防につながるなどメリットは大きいと言えます。

しかし何事もやり過ぎはよくありませんし、練習やシュートの打ち方一つみても間違えた方法を繰り返してしまうと身体に悪影響があったり、場合によってはケガによって戦線を離脱してしまうこともありますので、日ごろから身体のケアをすることが大切です。

今回はそういったスポーツに端を発する疾患(スポーツ障害)の一つとも言われている鵞足炎(がそくえん)について記事を書いていきたいと思います。この疾患は膝の内側に痛みを感じるのが特徴的といえますが、特にランニング、バスケットボール、サッカー、水泳などのスポーツ選手に多く見られますので、当記事の内容にあてはまるものがあれば指導者や専門家に相談してみるようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。

鵞足炎とは?

膝の内側あたりにツッパリ感がある、運動し始めるときに違和感を感じる、階段を降りるとき、足の接地時に痛みを感じる・・・という人は、もしかすると「鵞足炎」を起こしているのかもしれません。

「鵞足」とは脛骨に沿って扇状に付いている「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」という3つの筋肉が重なる部分、扇で言えば要にあたる部分のことで、見た目が鵞鳥の足のようであることからこのように呼ばれています。鵞足は膝から5㎝ほど下、脛の内側にあるためここに炎症が起こるとこの部分に痛みを感じるようになるわけです。

鵞足炎の初期は運動時、動かし始めに違和感を感じる程度で、屈伸時に引っかかるような感覚を覚えたり足の接地時にツンとした痛みを感じたりします。構わず運動を続ければ柔軟されて楽になりますが、繰り返しの負荷がかかると再び違和感を感じるようになり、しばらくの間この状態が繰り返されていくうちに症状が進行し、やがてウォーミングアップされても違和感が治まらなくなってしまいます。こうなってくると運動後や運動中にも痛みが出て練習を中断せざるを得なくなり、やがて階段の上り下りや椅子から立ち上がる時にも痛みを感じるようになっていきます。更にひどくなると安静にしていてもズキンズキンとした強い痛みを感じ、日常生活に支障をきたすまでになってしまいます。

鵞足炎の原因は?

鵞足は前述の通り3つの筋肉が重なる要部分にあたるため、運動時、特に膝の曲げ伸ばしや膝から下を外側へとひねる動作を行うときに集中的に負荷がかかり、これらの運動を繰り返し行う人は鵞足炎を発症しやすく、具体的に言えばサッカー選手やバスケットボール選手、また水泳の平泳ぎやランニングを継続的に行っている人に多いとされています。

とは言えこれらのアスリートたちが全員鵞足炎になるわけではなく、中でも運動時のフォームが不適切な人、サイズや形の合わないシューズを使用している人、もともと体が硬かったりX脚であったり偏平足であったりする人が、鵞足炎を起こしやすいと言われています。またスポーツ初心者が十分な準備運動を行わず急に激しい運動を始めると、筋肉の柔軟性が低下している状態で突然鵞足に強い負荷をかけることになるため、やはり鵞足炎になりやすいと言われています。

このように鵞足炎はオーバーユースが主な原因ですから、専門家の指導を受けて安静にすることで、徐々に改善されていきます。しかし再発しやすい疾患でもあるため、フォームやシューズ、練習方法などを見直して根本原因を取り除くことが何より大切です。

まとめと改善策

今回は膝の曲げ伸ばしや膝から下を外側へとひねる動作を繰り返すスポーツ選手に多い、鵞足炎について記事を書いてまいりました。文中にもあるようにスポーツ障害の多くは筋肉のオーバーユースが原因となりますから、運動前の準備運動と運動後のクールダウンは欠かさないようにしましょう。

またその際に、鵞足炎に効く以下のようなストレッチも取り入れ、なるべく足にストレスを貯めないようにしましょう。

鵞足炎に有効なストレッチ

1.大腿後面のストレッチ

太ももの裏側の筋肉を伸ばして柔軟性を獲得し、鵞足炎を予防するストレッチをご紹介します。

あぐらをかいて床に座ります。片脚を伸ばし、もう一方はあぐらのままです。この状態で体を前方へ倒し、10~20秒の間、この状態を維持します。伸ばした脚の裏側で筋肉が伸びるのを感じることができるでしょう。

これを10回以上繰り返しましょう。

2.太もも内側の筋肉のストレッチ

.のストレッチと同様の姿勢になり、今度は伸ばした脚のつま先を内側に倒します。そして伸ばした脚の方へ体を倒していきます。伸ばした脚の太ももの内側の筋肉が伸びることを感じながら行いましょう。

こちらも10回以上繰り返しましょう。

引用:関節治療オンライン

鵞足炎

Posted by hiro