体中で一番大きな関節!股関節の働きと股関節の主な病気

いつまでも健康痛みのない生活を続けるのに必要なことはストレスをためず、しっかりと栄養を取ることがとても大切ですが、やはり運動不足というのも身体の老化を速め、ケガをしやすい身体になってしまうことから注意しなければいけません。

しかし一口に運動が推奨されていてもそれは普段、痛みが出やすい膝や肩、腰などを動かすだけでなく股関節の柔軟性が保てることが大切です。日常的にあまり気にされることはありませんが、股関節は上半身と下半身をつなぎ、運動の起点にもなる組織ですから、ここに不調が出ると生活にも大きな影響が出てしまいます。今回はそんな股関節について構造や起こりやすい疾患などをご紹介していきたいと思います。それでは記事をはじめてまいります。

股関節の構造

体の各部にある関節の中で最も大きく重要な役割を果たしているにも関わらず、膝関節や肩関節ほどに意識されることが少ない、股関節。股関節は骨盤の「寛骨」と呼ばれる部分と太ももの骨である「大腿骨」とを繋いでいる関節で、つまり胴体と脚とを繋ぐ大切な役割を担う部分ということができます。

股関節の構造は肩関節のそれとよく似ており、骨盤側には「寛骨臼」と呼ばれる丸いくぼみが、大腿骨の上部には球状の「骨頭」があって寛骨臼のくぼみに3分の2ほどピッタリとはまり込んで可動性と安定性を維持しています。このような関節の構造は「三軸構造(球関節)」と呼ばれるもので、膝や肘関節のような「二軸構造(蝶番関節)」が前後のみに動くのに対し、肩関節や股関節は前後左右と三次元の動きができる点が特徴的です。

ただしこの構造はいわば「ボール(骨頭)」が「受け皿(臼)」にはまっているだけの状態なので、少し無理な動きをしただけでボールが受け皿から外れてしまう、つまり脱臼を起こしやすいのが欠点です。特に肩関節は受け皿部分が浅く小さいため、股関節以上に脱臼を起こしやすい部分。一方股関節は肩関節と比べれば安定性がありますが、これは逆に言うとその分可動範囲が狭いということで、肩関節のようにぐるぐると回すことはできません。

股関節の主な役割としては、立ったり歩いたり走ったりといった動作の際に体をしっかりと支え、また周辺の靭帯や筋肉などの軟部組織と協働して前かがみや方向転換、片足立ちいった動作を可能にすることです。普通に歩いているだけでも股関節には体重の3~4倍の負荷がかかると言われており、これが走ったり階段を上ったりといった動作になると、体重の4~5倍もの負荷になります。これだけの負荷に耐えるために、人体の関節の中で最も大きな造りになっているというわけです。

股関節の主な病気

股関節は体の奥にあって周囲を分厚い組織で囲まれているため、前述の通り普段あまり意識されない関節なのですが、足を動かす際に重要な役割を果たす関節なのでここが痛むと日常生活に支障を来してしまいます。股関節の病気の中でも最も代表的なものは「変形性股関節症」で、これは関節軟骨がすり減ることで骨同士が直接ぶつかって変形し、痛みとなってあらわれる病気です。

また自己免疫疾患の1つと考えられている「関節リウマチ」は、手足の指に起こりやすい疾患ですが股関節で起こることもありますし、血流が悪くなって股関節の中心である大腿骨骨頭に栄養が届かず壊死してしまう、「特発性大腿骨頭壊死症」という病気もあります。

まとめ

今回は人間の下半身と上半身をつなげ、身体を動かすときの中心となる股関節について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、歩いたり走ったりする際には股関節に強い負荷がかかりますから、もちろん普通の方よりも運動量が多いスポーツ選手などは股関節の不調には気を付けないといけません。

またその際に大切なことは痛みが起こらないように動かさない事ではなく、常に動きの柔軟性が取れている状態を維持してあげることが重要です。例えば以下のようなメニューのストレッチであれば日常的にも取り入れやすいので、ぜひ実践してみてください。

おすすめの股関節ストレッチのメニュー(やり方)

毎日のセルフケアに

ここからは実践編。股関節を柔らかくするには、日々ストレッチをしたり、鍛えることがとても大切。まずはバレエダイエット第一人者の竹田純さんが教えてくれた5つのストレッチを毎日行って、可動域の広い股関節に!

股関節ストレッチ①

足裏を合わせて座り、姿勢を正す。

骨盤とお尻の穴をしっかりと意識。

息を吐きながら後傾する。このとき、胸ではなく、骨盤を動かすように意識して。

前傾後傾をゆっくりと10回繰り返す。

お尻の穴を意識すると、しっかりと骨盤を動かすことができる。また、お尻の下にタオルを敷くとやりやすい!

股関節ストレッチ②

足裏を合わせて座る。

両手で両ヒザを押し、10秒キープ。これを5セット(緊張と弛緩を繰り返す)。

股関節ストレッチ③

脚を開脚したら、太ももを内側にまわす。

姿勢を正し、前に手を置く。

この状態を20秒キープする。

このメソッドも、お尻の下にタオルを挟むのがおすすめ。バスタオルを2~3枚重ねて、お尻の位置を高くするととても気持ちよく伸びるはず。

引用:Woman’s Health

股関節

Posted by hiro