中高年ランナーは要注意!足底腱膜炎とは

健康の為にジョギングをしている、趣味で走り込みの多いスポーツをしている。そんな方、多いと思います。ですが、硬いアスファルトの上を走っていたり、硬い靴を履いていたりして足の裏が少し痛むようになった経験はないでしょうか。

今回はそんなスポーツをよくしたり、立ちっぱなしの仕事をしている方などのよくみられる足底腱膜炎という足の裏の痛みについて記事を書いていきたいと思います。何事も痛みが無いように行いたいというのが全ての人が願う事ではありますが、例えば走り方や準備運動の有無、靴の選び方などによって不調は起こってしまうものです。

当記事を読まれてご自身にも当てはまることがある、という方は早めに専門家に相談するか、あるいはご自身で出来る対処法を考えるようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。

足底腱膜炎とは?

オーバーユースによる外傷はスポーツをしている人や力仕事をしている人がなるものと思われがちですが、実は近年の健康志向によりランニングを始めた中高年も、オーバーユース症候群を引き起こしやすくなっていると言われています。その1つが、「足底腱膜炎(足底筋膜炎)」。その名の通り「足底腱膜」と呼ばれる部分が炎症を起こしてしまう外傷です。

そもそも「足底腱膜」とは足の裏のかかとから指先に向かって扇状に広がっている強靭な繊維状の組織のことで、これが「土踏まず」とも呼ばれる足のアーチのうち縦方向の湾曲を維持しています。土踏まずは地面からの衝撃を緩和するのに欠かせない役割を果たすもので、普段歩行やランニングで足を蹴りだしたり着地したりする際に受ける地面からの衝撃を、足底腱膜が吸収してくれているのです。またその吸収した力を蹴りだすためのエネルギーに活用する「ウィンドラス機構」という働きや、体重移動の際にバランスを取る働きもしています。

ところがランニングやジャンプなどの動作を繰り返し行っていると、足底腱膜に強い負荷がかかり続けてやがて耐えきれなくなり、腱膜に小さな断裂が起こって炎症を起こしてしまいます。というのも足を蹴りだす動作のためにはふくらはぎの筋肉が収縮してアキレス腱を引き上げ、引き上げられたアキレス腱によって足底腱膜が引っ張られるという一連の動作が必要になりますし、着地の際には地面からの衝撃(圧迫力)が足底腱膜にダイレクトに伝わります。この圧迫力とけん引力が繰り返されて足底腱膜に強いストレスが集中すると、それに耐えきれなくなって炎症を起こしてしまうというわけです。

足底腱膜炎の原因

従ってランニングやジャンプを繰り返すスポーツを行っている人は足底腱膜炎になりやすいのですが、特にアスファルトのような硬いフィールド上でのトレーニングやクッション性に欠けるシューズを使用している場合には、それだけ地面からの衝撃が強くなるため発症率が高くなってしまいます。

またふくらはぎやアキレス腱、足底腱膜の柔軟性が低下している人や足の筋力が落ちている人も衝撃に対する吸収力がなくなっているため、同じスポーツを同じように行っていても他の人より足底腱膜炎を起こしやすくなってしまうでしょう。ランニングを始めた中高年にも足底腱膜炎が多く見られるというのは、このためです。

更に偏平足の人、つまり土踏まずを構成する横方向のアーチがなくなっている人、あるいは逆にアーチが高すぎる人も、運動の際に足裏への負荷が不均等にかかってしまい足底腱膜が炎症を起こしてしまいやすいと言われています。

まとめ

今回はオーバーユースや足の筋肉量が不足することによって起こる、足底腱膜炎について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、足底腱膜炎はなりやすい方の特徴というものがあり、何度も再発してしまう方は痛みが出ないうちに自分なりの対処をするようにしましょう。

例えば下記には足底腱膜炎になりやすい方の特徴をあげていますが、腰痛や肩こり、そして足底腱膜炎や脱臼などもそうですが、再発する可能性が高いケガというのはクセになりやすく、年齢を重ねていくと冬場シクシクと痛むことがありますから、自分なりの再発防止策を検討することが大切です。

足底腱膜炎になりやすい人

足底腱膜炎は、一般的に次のような人がなりやすいといわれています。足底の痛みを未然に防ぐには、リスク因子をできるだけ減らすことが大切です。

足底腱膜炎になりやすいタイプ

・陸上競技やサッカー、バレーボール、バスケットボールなど、ランニングやジャンプなどの踏み込む動作が多いスポーツをしている人

・硬いグラウンドやアスファルトの上で練習をしている人

・長時間の立ち仕事をしている人

・ふくらはぎの筋肉やアキレス腱の柔軟性が低下している人

・足の筋力が落ちている人

・扁平足(足底のアーチがない)もしくは土踏まずが高すぎる(ハイアーチ)の人

・体重が増えた人、肥満の人

・クッション性の低い靴を使っている人

引用:痛みWITH